睡眠[定着の心得・三]

睡眠(睡眠時間・朝型習慣・パワーナップ)
 この記事で「自学の心得」シリーズは終了です。今回合わせ10記事に渡る連載でしたが、初めのほうで説明したこと覚えてますか?覚えてない方はコチラ([自学の心得・始])から。ぜひ、日々の学習に活かして下さいね。
さて、今回のテーマは定着の心得・三「睡眠」についてです。集中[定着の心得・一]では短期定着率向上、復習[定着の心得・二]では長期定着率向上について話してきたわけですが、そもそもコンディションが悪かったり、脳が新しい情報を受け付けにくい状態だったりすると、定着率はなかなか向上しません。これらに大きく影響を及ぼしてくるのが睡眠です。「これは重要だ!」判断した情報を、長期的に引き出すことができる形に加工、定着させる。この作業が行われるのが睡眠中です。肉体的・精神的に充実していなければ、勉強を長時間続けることも、短期的に集中の強度を上げることも不可能です。睡眠時間・朝型習慣・パワーナップの3つをキーワードに眠りを改善し、定着力をアップしましょう!
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睡眠時間

人の睡眠は基本的に90分で1つの周期であるため、その倍数(7時間半・9時間・10時間半など)で起きるようにすると、すっきり目覚めやすい傾向があります。まあ、これはよく言わることなので知っている方も多いのではないでしょうか。それでは合計睡眠時間はどの程度取るべきか答えられますか?

  • 小学生で9〜12時間
  • 中高生で8〜10時間

これはアメリカ睡眠医学会が提唱している未成年に必要な睡眠時間です。これらの事実と自分の生活スタイルを考慮して、睡眠時間を決めましょう。当面はその時間で続けてみて、日中のコンディションがあまり優れないのであれば、睡眠時間を変えて再度チェック。何度か試行錯誤を繰り返し、最適睡眠時間を見つけましょう。自分に合った睡眠時間を取ることは、記憶力の向上につながり、日中の勉強をしっかりとこなす土台にもなります。日中ぼ〜っとしたり、体調を崩したりすることのないよう、しっかりと自分に合った睡眠時間を確保しましょう。

朝方習慣

夜中ではなく、朝に勉強するクセをつけましょう。入試を初め、各種試験は朝9時から10時頃にかけて始まるものが多いです。移動時間や準備などを考えたら、その二時間から三時間前には起床する必要があり、万全なコンディションで試験に臨みたいのであれば、朝から最高の状態に持っていけるよう日頃から体を慣れさせておく必要があります。「いつもは8時起きなのに、その日だけは6時起き」というのではなかなか体が追いついてきませんよね。その上、夜型生活をしている人は、同じ睡眠時間を取っている場合でも朝型の人よりも「うつ・肥満・低学力・生活習慣病」になりやすい傾向があるという研究結果もあるようです。夜型の人には辛いかもしれませんが、せめて受験生の1年間だけでも朝型生活を習慣にすることをオススメします。

パワーナップ

power_nap。活力を取り戻し、効率を上げるために取る20分程度の仮眠のこと。上で話したように、アメリカ睡眠医学会推奨の睡眠時間は最低でも小学生で9時間、中高生で8時間です。しかし、これを現代日本で実際に行うのはなかなか難しい現状があります。塾・部活で忙しい上に、社会全体が24時間化していることもあり、実際は小学生で8時間・中高生で7時間程度にになりがちです。その上、人は基本的に午後二時前後になると眠くなるようにできています。慢性的に睡眠時間が足りない上に、眠くなるように出来ているわけですから、これで午後に体育でもあろうものなら・・・。これを上手く回避し、午後を有意義に使うために有効なのがパワーナップです。たとえば、昼休み、帰りの電車内、帰宅してすぐ、あるいは夕食後などに、一日一回20分程度の仮眠を取りましょう。強烈な眠気の中、睡魔との格闘に意識の大半を割き、船を漕ぎつつ勉強するのと、すっきりした状態で勉強するのとでは、学習効率は雲泥の差です。ちなみに、カフェインは摂取後30分程度で効いてくるので、パワーナップを取る直前にコーヒーなどカフェインが豊富に含まれるモノを摂取しておくと、スッキリと目覚めやすくなりますよ。

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