復習[定着の心得・二]

復習(100%・1D1W1M・復習ターム)
「自学の心得」シリーズ。定着の心得・二「復習」について。前回(集中[定着の心得・一])は、短期定着率向上のために集中力を一時的に補強する裏ワザ3つを紹介しました。その場その場で勉強したことをしっかりと残す。短期的でもいいから自分の中に一旦知識を落とし込む。そういったことを目的とした方策を説明したわけですが、今回のテーマは長期定着率向上のために必須の復習についてです。人の脳は、生存に必要な情報から優先的に記憶し、必要のない情報はさっさと忘れてゆきます。判断基準のひとつは接する頻度であり、日常生活を営む中で繰り返し触れることこそ、生存に重要な情報だと脳は判断します。だからこそ、忘却を防ぐには、何度も繰り返して脳を勘違いさせること、つまり復習が必要不可欠なわけです。そして、効率よく脳をだますにはいくつかコツがあります。100%・1D1W1M・復習タームを考慮し、万全の復習システムを構築しましょう。
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100%

復習する時も一回一回を大切にし、毎回完璧にして次に繋げるようにしましょう。「後で何回も復習するから、今はほどほどでいい」という考え方ではいつまで経っても完璧に身に付くことはありません。初回勉強時に100%だったとしても、翌日には2、3割忘れてしまうものです。ということは、初回が完璧になっていないのなら・・・。初回であろうと、何回目の復習であろうと気を抜くことなく、満点スラスラを基準に完璧にしましょう。これはモチベーション管理の上でも大切です。8割程度で終わらせると強い達成感は得られず、長期的に見てやる気は減退してゆきますが、スラスラ完璧になるまでやり切ると、脳は強い達成感を感じ、やる気も湧いてきます。復習を完璧にこなして、次への推進力としても利用しましょう。

1D1W1M

一回一回を大切にして適切なタイミングで3回程度復習すれば、1年間は記憶を保持、あるいは少なくとも試験直前に見直しをすればすぐに思い出せるレベルにまでは持っていくことができます。適切なタイミングの目安としては「ちょっと忘れかけてるかも」を基準にするといいでしょう。

  • 初回(4月1日)
  • 翌日(4月2日)
  • 一週間後(4月8日)
  • 一ヶ月後(5月1日)

計画の立てやすさも考慮すると、このように1Day/1Week/1Monthを目処に復習スケジュールを組むか、あるいは1Dを4Wとして、1Day/1Week/4Weekとして計画を立てるかでしょうか。「そんなに復習に時間を取ったら、進める時間がなくなっちゃう・・・」と心配している方、心配ご無用です。その都度しっかりと再現訓練を繰り返し、完璧にした上で復習を終わらせていれば、復習に掛かる時間は急激に圧縮されてゆきます。初回60分でやったことでも、10分ないし5分程度で終わらせられるようになるでしょう。なお、その日の進める勉強の直前に復習を組み込むようにすると、集中[定着の心得・一]で説明したスイッチとしても使えるのでオススメです。

復習ターム

消化不良を防ぐための緊急避難。1D1W1Mを目安に進めていくと、場合によっては復習スケジュールがかさばり、きつくなってくることがあります。そんなときには、先に進める勉強は保留し、復習のみを行う期間を設けましょう。焦らずに、やったことを確実に残すのが勝ちパターンです。どんどん先に進めても、どんどん忘れていくのでは何の意味もありません。覚えたものを完璧にするのが最優先。「勉強してるのに身に付いていないかも・・・」と消化不良を感じるときには、まずしっかりと残すことを第一に考えましょう。ちなみに、計画[段取りの心得・二]で話したバッファは消化不良を防ぐための予防策。ここで話したことは、予防が上手くいかなかった際の緊急対策のようなイメージです。

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