do soとdo itの違い[青稲塾そこ知り英文法056]

056-do-so-vs-do-it今日の「そこ知り英文法」はdo soとdo itの違いについてです。前回の記事では動詞表現の言い換えとして、単独のdoとdo soの違いについて説明しました。さらに、言い換えとしてdo itを使うこともあります。今日は、このdo itとdo soを比較しつつ、その違いの解説をメインに、オマケとしてdo thatとの相違点にも軽く触れようかと思います。キーワードは「formal」と「主語の継続」。それでは、いってみましょ〜。
前回の記事はこちら↓
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問題

問題。以下の英文、文法的により適切なのはどちら?

  • I don't have time to clean the room now. Will you do so?
  • I don't have time to clean the room now. Will you do it?

答え↓

  • 後者。do it。

解説

まずは共通点から。前出の動詞表現をdo sodo itで言い換えるとき、doの品詞は両者とも動詞です。したがって、do so同様、do itの場合にも「to不定詞の一部として使用する」「進行形や動名詞として使用する」「副詞で修飾する」「助動詞の後ろに置く」などを問題なく行なうことが出来ます。故意的なニュアンスを含むところも変わらないので、基本的に無意識的な動詞(fall,lose,like,remember,think,ownなど。doとdo soの違い[青稲塾そこ知り英文法055]参照)を置き換えることは出来ません。

  • I've always done my best and I want you to do it. (○)
  • She's going to make a speech and worried a little about doing it. (○)
  • He told me not to turn off the light, but I did it quickly. (○)
  • I can drive and you can do it too.  (○)
  • She fell in love with Tom. I was surprised that she did it. (×)

それでは相違点はどこにあるのかというと、まず一点目が「formalか否か」という点です。実はdo soを使って言い換えると、formalな感じが出てしまいます。よって、カジュアルな日常会話等にはあまり適した表現ではなく、それではどうするかというとdo itを使うことになります。したがって、丁寧な言葉遣いが要求される場ではdo soを、友達との率直な会話などではdo itを使うといいでしょう。

  • "Would you mind if I open the window?" " Yes, please do so."
  • "Can I open the window?" " Yes, do it."

違いの二点目は「主語が継続するか否か」です。do soで言い換える場合は動作とその主体の両方が一致する場合に使われることが多いです。たとえばA「以前に乗馬をしたことがあります。」に対しB「もう一度やりたいと思いますか?」と返す場合を考えます。この場合、have riddenの主体もdoの主体も両方Aさんです。このような場合はdo soを使って言い換えます。対して、do itを使う場合は主体が一致しない場合が比較的多いです。たとえばA「以前に乗馬をしたことがあります。」に対し、B「僕もやりたいな」を考えます。have riddenの主体はAさんであるのに対し、doの主体はBさんです。このような場合にはdo itを用います。

  • "I've ridden a horse before." "Would you like to do so again?"
  • "I've ridden a horse before." "I want to do it, too."

捕捉として、do thatの使い方も説明しておきますが、これは基本的にdo itと変わりません。「casualな場合」や「主語が変化する場合」などで好まれます。しかし、it「共通理解」とthat「差別化」のニュアンスに由来する違いがあります。まあ微妙な差なので、どちらかが絶対に間違いとなることは少ないでしょうが、両者の詳しい違いを知りたい方はitとthatの違い[青稲塾そこ知り英文法052]でご確認下さい。

  • Are you trying to solve it that way? I wouldn't do it?
    「そんなやり方で解いてるの?僕ならそうはしないな。」
  • Are you trying to solve it that way? I wouldn't do that?"
    「そんなやり方で解いてるの?僕ならそんなことはしないな。」

それでは問題に戻ります。以下の英文、文法的により適切なのはどちら?

  • I don't have time to clean the room now. Will you do so?
  • I don't have time to clean the room now. Will you do it?

和訳すると「部屋を掃除する時間ないんだ。君がやっておいてくれる?」ということになります。両者の違いは文末のdo soとdo itの違いにあります。主語が継続し、formalな雰囲気を持っているのがdo soです。対して、主語が変化し、casualな感じになるのがdo itです。この場合、cleanとdoの主語は同じではありません。したがって、答えはdo itということになります。

  • I don't have time to clean the room now. Will you do it?

類題

問題。"do so"か"do it"から[ ]に入る方を選び、英文を完成させましょう。

  • "Can you Speak English?" "Yes, I can [ ] better than you."
    「英語話せる?」 「うん。君よりはね。」

答え↓

  • "Can you Speak English?" "Yes, I can [ do it ] better than you."
    「英語話せる?」 「うん。君よりはね。」

本日のまとめ

  • do soはformal。主体が継続。
  • do itはcasual。主体が変化。

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