関係代名詞の連鎖と二重限定の違い[青稲塾そこ知り英文法100]

今日の「そこ知り英文法」は「関係代名詞の連鎖と二重限定の違い」について。記念すべき100記事目は、関係代名詞絡みの若干難しい構文にチャレンジです。これらは決して特殊なモノではなく、大学受験向けの文法参考書や熟語集などにもよく掲載されているごくごく一般的な知識の一つですが、それにも関わらず混同している人をよく見ます。「〜する限り」という訳語や、as~as構文を使用しているなど、共通点もあるので、混同してしまう気持ちがわからなくはないですが、センター試験でも問われることのある知識です。しっかりと身に付けましょう。本日のキーワードは「時間」と「空間」。それではいってみましょう〜。

前回の記事はこちら↓[blogcard url=”http://copy.local/seemとseemtobeの違い/”>]

「そこ知り英文法シリーズ」まとめ記事はこちらから↓[blogcard url=”http://copy.local/seemとseemtobeの違い/”>]

問題

問題。「彼は私の知り合いの中で、唯一信頼に足る男だ。」を表す英文として適切なものを以下のうちから選べ。

  1. He is the only man who I know is trustworthy.
  2. He is the only man I know who is trustworthy.

答え↓

  • 2。二重限定。
  • 「彼が信頼できる」とわかっている
  • 「(男を)信頼できる」とわかっている

解説

関係代名詞の連鎖も二重限定も、受験頻出とまでは言えませんが、受験レベルの知識ではあります。理解していない人が多い分野であることもまた事実ですが、しかしたった一つのことを気に掛けるだけで、普通に訳せるようにも、英作に活用できるようにもなります。これは、これらにしか活用できないような特殊な話ではなく、関係代名詞の使用法全般に言える、ごく一般的な、包括的な話になります。「もとの二文に分割せよ」たったこれだけです。

関係代名詞の連鎖とは、「ある文と、〜」が合成された結果生じます。たとえば・・・

  • The boy who I thought was honest at first  deceived me.
    初めは誠実だと思っていた少年が、私にウソをついた。

このような文のことを言いますが、これは以下の二文が合成されたものと考えることが出来ます。

  • The boy deceived me.
  • I thought he was honest at first.

初めて見ると、もとの2文からどのように組み上げればこれが完成するのかと、多少面食らうこともあるかと思いますが、合成方法自体は実は普通の関係代名詞と変わりありません。関係代名詞と関係副詞の違い[青稲塾そこ知り英文法059]などで説明したように、関係代名詞の入った文を作りたければ、次のような順序で考えるのでした。

  1. He is a teacher. Everyone likes him.この2文が原型。

  2. He is a teacher. Everyone likes who.himがwhoに変化!

  3. He is a teacher. who everyone likes.whoが2文目の先頭に移り形容詞節完成!!

  4. He is a teacher who everyone likes.関係代名詞節を先行詞にくっつけて完成!!!

関係代名詞の連鎖の場合も同様に考えます。

  1. The boy deceived me. I thought he was honest at first.
    この2文が原型。
  2. The boy deceived me. I thought who was honest at first.
    heがwhoに変化!
  3. The boy deceived me. who I thought was honest at first.
    whoが2文目の先頭に移り形容詞節完成!!
  4. The boy who I thought was honest at first deceived me.
    関係代名詞節を先行詞にくっつけて完成!!!

仕組みが掴めましたでしょうか?原理原則に忠実に考えるなら、そこまで難しい話ではないのです。

今日の「そこ知り英文法」は「関係代名詞の連鎖と二重限定の違い」について。記念すべき100記事目は、関係代名詞絡みの若干難しい構文にチャレンジです。ちゃんと理解できていない人が比較的多い文法事項ですが、そうは言っても受験レベルの範疇であり、喜ばしいことに、実はたった1つのことを徹底するだけで両者ともすぐに得意になることができる、オトクな文法事項でもあるのです。やらない手はないですね。当記事で、コツを掴んだら演習をこなし、読解・英作に役立てましょう。本日のキーワードは「文の個数」。それではいってみましょう〜。

前回の記事はこちら↓[blogcard url=”http://seito-juku.com/aslongas%E3%81%A8asfaras%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84/”]

「そこ知り英文法シリーズ」まとめ記事はこちらから↓[blogcard url=”http://seito-juku.com/projects/%E9%9D%92%E7%A8%B2%E5%A1%BE%E3%81%9D%E3%81%93%E7%9F%A5%E3%82%8A%E8%8B%B1%E6%96%87%E6%B3%95/”]

問題。「彼は私の知り合いの中で、唯一信頼に足る男だ。」を表す英文として適切なものを以下のうちから選べ。

He is the only man who I know is trustworthy.
He is the only man I know who is trustworthy.
答え↓

2。二重限定。
解説
関係代名詞の連鎖も二重限定も、受験頻出とまでは言えませんが、受験レベルの範疇ではあります。理解していない人が多い分野であることもまた事実ですが、しかしたった一つのことを気に掛けるだけで、普通に訳せるようにも、英作に活用できるようにもなります。それは、これら2つにしか活用できないような特殊な知識・考え方ではありません。実は関係代名詞の使用法全般に言える、ごく一般的な包括的な考え方なのです。つまり、「もとの文に分割せよ」たったこれだけのことを徹底しさえすればいいのです。

関係代名詞の連鎖とは「that節を含む文と、他の文」が合成された結果生じるものです。たとえば・・・

The boy who I thought was honest at first deceived me.
初めは誠実だと思っていた少年が、私にウソをついた。
このような文が具体例ですが、これは以下の2文が合成されたものと考えることが出来ます。

The boy deceived me.
I thought he was honest at first.
初めて見ると、「もとの2文からどのように組み上げればこれが完成するのか・・・」と、多少面食らうこともあるかと思いますが、合成方法自体は実は普通の関係代名詞と変わりありません。関係代名詞と関係副詞の違い[青稲塾そこ知り英文法059]で説明したことを思い出しましょう。関係代名詞の入った文を作りたければ、次のような順序で考えるのでした。

He is a teacher. Everyone likes him.
この2文が原型。
He is a teacher. Everyone likes who.
himが関係代名詞whoに変化!
He is a teacher. who everyone likes.
whoが2文目の先頭に移り形容詞節完成!!
He is a teacher who everyone likes.
関係代名詞節を先行詞にくっつけて完成!!!
関係代名詞の連鎖の場合も同様に考えればいいのです。

The boy deceived me. I thought he was honest at first.
この2文が原型。
The boy deceived me. I thought who was honest at first.
heが関係代名詞whoに変化!
The boy deceived me. who I thought was honest at first.
whoが2文目の先頭に移り形容詞節完成!!
The boy who I thought was honest at first deceived me.
関係代名詞節を先行詞にくっつけて完成!!!
仕組みが掴めましたでしょうか?原理原則に忠実に考えるなら、そこまで難しい話ではないのです。たったの3ステップで完成です。これで英作はバッチリ。意味を取る際には、逆に分解してやればいいわけです。次に、関係代名詞の二重限定の説明に移ります。

There is nothing that I know which is as useless as it.
私の知っている内で、それほど無駄なものなんてない。
具体例はこんな感じですが、こちらは3文から出来ています。

There is nothing. I know it. It is as useless as it.
この3文が原型。
There is nothing. I know that. which is as useless as it.
1つめのitが関代thatに、2つめのitが関代whichに変化!
There is nothing. that I know. which is as useless as it.
thatとwhichがそれぞれ文頭に移り形容詞節完成!!
There is nothing that I know which is as useless as it.
関係代名詞節を順番に先行詞にくっつけて完成!!!
注意すべきは、意味の取り方です。関係代名詞節が、2つ連続して並ぶわけですが、「前半の関係代名詞節」で限定した後、そこからさらに「後半の関係代名詞節」で限定しているわけです。意味を取る際に、逆の順序で捉えないようにしてください。英語ですので、当然→の順番で理解していきましょう。

一応簡単にまとめると、両者の簡単な違いは、連鎖の方は2文から、二重限定の方は3文から作ることができるということになります。特に悩ましいのは、関係代名詞節内の述語動詞がthink,knowなどthat節を目的語に取りうる動詞の場合ですが、文中のどこに抜けがあるのかを落ち着いてよく見てみましょう。関係代名詞はもとが代名詞なので、関係代名詞節の中には、主語・補語・目的語のいずれかに必ず抜けがあります。意味を取るときは、これを基準に文を分解、確認するといいでしょう。

それでは、問題に戻ります。問題。「彼は私の知り合いの中で、唯一信頼に足る男だ。」を表す英文として適切なものを以下のうちから選べ。

He is the only man who I know is trustworthy.
He is the only man I know who is trustworthy.
まずは、文の構造を確認し、それぞれをもとになる文に分解してみましょう。1番の英文は2つめのisの主語に抜けがあること、2番はknowの直後と、isの主語に抜けがあることから、以下のように分解することができます。

He is the only man. I know he is trustworthy.
He is the only man. I know him. He is trustworthy.
その上で、「知り合いの中で」という表現に注目してみましょう。問題の英文を見るとこれをI knowを使って表現しているようですが、ここで問題になるのが、その目的語は何になるのかということです。knowの目的語としては・・・

「彼が信頼できる」とわかっている
「彼自身」を知っている
この2つが想定されますが、与えられている「知り合い」という日本語から考える限り、ここでは「彼」を目的語とすべきことがわかります。つまり、”I know him.”という一文が復元できるわけです。よって、二重限定を使用している2番が正解になります。

類題
問題。以下の英文を分解せよ。

A true friend is a friend we want who we know is nowhere in fact.
答え↓

A true friend is a friend.
We want it.
We know it is nowhere in fact.
本日のまとめ
関係代名詞の連鎖は「2文から」
関係代名詞の二重限定は「3文から」

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です