知覚動詞と認識動詞の違い[青稲塾そこ知り英文法040]

040%e7%9f%a5%e8%a6%9a%e5%8b%95%e8%a9%9e-vs-%e8%aa%8d%e8%ad%98%e5%8b%95%e8%a9%9e今日の「そこ知り英文法」は「知覚動詞と認識動詞の違い」についてです。昨日はhearとseeを例に、後ろにOCが続く場合と、SVが続く場合をそれぞれ解説しましたが、今日の記事はその捕捉内容というか、もう一歩突っ込んだ話です。「昨日の解説だけでもう十分!」だとか、「小難しい話はちょっと・・・」という方は、まあ読み飛ばしても結構ですが、以外に読解等で重要な情報も・・・。余裕のある方はぜひ御一読下さい。
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問題

問題です。ある日Facebookを見ていると、中学時代の友達のMaryと大学時代の友人のLisaがつながっていることを発見!Maryに連絡。さあこのタイミングで、以下の日本文を英訳しましょう!

  • Lisaと知り合いらしいね。

答えは↓。

  • I see that you've known Lisa.

解説

さて、まずは言葉の定義から初めますが、知覚動詞ってどのような性質を持った動詞のことか説明できますか?「see、watch、listen to!あとは〜・・・tasteとかっしょ?」と思ったそこのアナタ。確かにそうですが、それはあくまでも具体例であって「知覚動詞がいかなる動詞か」という問いに直接的に答えているわけではありません。それでは「小学生って何?」に対して、「A君やB君。Cちゃんや、Dさんとかのこと!」と答えるのと大差ないですよ〜。それじゃあ、何なのよって話ですが・・・・・・

ところで、人が何かを感知する際その方法は2つに分けて捉えることが出来ます。五感を通して直接的に感じ取る場合(見る・聞くなど)と、理性を通して感じ取る場合(知る・思うなど)です。実は前者を表す動詞のことを知覚動詞と呼び、後者を表すものを認識動詞と呼びます。知覚動詞として扱うことの出来る単語はそれほど多くはありませんが、しかし認識動詞は山ほどあります。もちろん、全部おぼえるのは大変ですが、実は共通する特徴を2つ持っています。「that節」=「情報」を目的語に取ること、そして、knowを基本にした意味を持っているということです。(ちなみにthat節を目的語として取ることが可能なのは、認識系・思考系・発言系の動詞のみ)

さあ、ここで問題なのが昨日のhear SVとsee SVです。hear,seeはもちろん知覚動詞として使うことができる単語ですが、しかしここでは目的語がthat節になっています。そう!この2つは認識動詞として使用されているわけです。つまり、hear SVは「聞いた」というより「耳を通して知っている」という、see SVは「目で見て知っている」という、両者ともknowを基本とした表現になるのです。ここから、hear SVを使う場合は「人づてに聞いた」という感じに、see SVは「視覚媒体を通して間接的に見る」や「わかる」などの意味につながります。

  • I hear that Mark dated Mary.
  • I see Clinton won the first debate.
  • I see I was wrong.

ちなみにこの"I see SV"ですが、たとえばこんな状況でも使うことが出来ます。「A社で働いてはずのXさんが、B社で働いているところを発見。恐らく仕事を変えたらしい。数日後偶然にXさんに遭遇。Xさんに向かって『職場変えたらしいね』と話しかけてみる」その人が働いている姿(視覚情報)から、その人がその会社に勤めているということを認識している状態になったわけですのでsee SVが使えるわけです。ちなみに、このタイミングでsee OCを使うと現在単純形のseeとも相まってかなりストーカーチックに・・・。

  • I see that you changed jobs.
    転職したみたいだね。

最後になりましたが問題の解説を簡単に。IはFacebookを見て、MaryとLisaが知り合いであるという情報を知ったわけです。つまり、視覚情報を通して情報を保有しているわけですから、see SV構造を使用して英作すればいいわけです〜。

  • I see that you've known Lisa.

類題

以下の日本文を訳せ。

  • 通学路変えたんだね。

答えは↓

  • I see you've used another way to school recently.

本日のまとめ

  • 五感を通して直接的に感じ取る→知覚動詞
  • 理性を通して感じ取る→認識動詞
  • 認識・思考・発言系の動詞のみthat節を目的語

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