a friend to supportとa friend to support himの違い[青稲塾そこ知り英文法063]

063-a-friend-to-support-vs-a-friend-to-support-him今日の「そこ知り英文法」はa friend to supportとa friend to support himの違いについてです。不定詞形容詞用法の中心となる動詞が他動詞の場合、目的語の有無をしっかりとチェックしていますか?その形容詞句の中にたった一語あるかないかの些細な違いで、場合によっては真逆の意味合いが生じることがあります。supportするのは誰で、されるのは誰なのでしょうか??キーワードは「主体」と「客体」。それでは、いってみましょ〜。
※toVの形容詞句とfor Vingの形容詞句の違いを知りたい方はfor動名詞とto不定詞の違い[青稲塾そこ知り英文法013]をご覧下さい。
前回の記事はこちら↓
toVの形容詞句とfor Vingの形容詞句の違いはこちら↓
「そこ知り英文法シリーズ」まとめ記事はこちらから↓

問題

問題。以下の英文を訳し分けましょう。

  1. Oliver has a friend to support.
  2. Oliver has a friend to support him.

答え↓

  1. Oliverには支えるべき友達がいる。(支えるのはOliver、支えられるのはa friend)
  2. Oliverには支えてくれる友達がいる。(支えるのはa friend、支えられるのはOliver)

解説

問題の英文の違いはsupportの後ろにあります。前者の英文はsupportのあとが空欄、後者にはhimが入っています。形の上では他に変わるところはありませんし、to以下がa friendを修飾する形容詞句として働いている点も同じです。大した違いなどなさそうです・・・が!この2文、意味の上では大きな違いがあります。ところで、不定詞の形容詞用法は、形容詞句と被修飾語句との関係性において4種類に分かれます。

  1. 主語と動詞
  2. 目的語と動詞
  3. 目的語と前置詞
  4. 同格

この4つです。具体例をあげて上から順に説明すると・・・

  • Have you got something to stop my headache?

この文のsomething以下は、"Something will stop my headache."が前提です。これを不定詞を使って再構成したものなので、被修飾語somethingと形容詞句stop my headacheは「主語と動詞の関係」にあります。

  • Kyoto has a lot of places to see.

a lot of places以下は、"see a lot of places"というフレーズが前提です。したがって、被修飾語句a lot of placesと形容詞句to seeは「目的語と動詞の関係」にあります。注意点は、先ほどの主語・動詞関係の文とは違い、目的語・動詞関係の不定詞形容詞句は動詞の後ろに空欄が出来ます。これは、本来そこにあったはずの目的語を前方に引っ張り出して被修飾語とするためです。よって、他動詞なのに空欄が生じている場合には目的語・動詞関係を疑いましょう。

  • Do you have something to write with?

something以下の前提フレーズは、"write with something"。したがって、被修飾語句somethingと形容詞句to write withは「目的語と前置詞の関係」にあります。これも先ほどの「目的語と動詞の関係」と同じく、本来そこにあったはずの前置詞の目的語を前方に引っ張り出して被修飾語とする表現です。よって、前置詞の後に空欄が生じている場合には目的語・前置詞関係を疑いましょう。

  • He couldn't catch the chance to live in a happy life.

最後に「同格」関係です。同格とは「名詞表現を続けて並べて、後者の名詞要素で前者の名詞を具体的に説明する用法」ですので、厳密に言えばこれを不定詞形容詞としてカウントするのはおかしいのですが、まあそうカウントするのが通例なので。(※関係代名詞のthatと同格のthatの違い[青稲塾そこ知り英文法061]も参考にどうぞ)the chanceとto live in a happy lifeの関係は、上記のいずれでもありません。live in a happy lifeの主体はこの場合Heでしょうし、to以下に他動詞は存在せず、さらに前置詞inの目的語も埋まっています。意味合い的にも、to live in a happy lifeはthe chanceの具体的内容を示しています。したがって、これはやはり同格用法ということになります。

不定詞形容詞用法の最重要注意点は目的語の有無です。他動詞や前置詞があるのに、目的語の位置が空欄になっている場合は主語・動詞関係として読むことは出来ません。そして、もちろん他動詞・目的語関係や、前置詞・目的語関係として表現したいにも関わらず、目的語の位置を埋めて書くことはルール違反となります。ここを適当にやると、大きな誤解につながります。マメにチャックするクセを付けましょう。

  • Kyoto has a lot of places to see them. (×)
  • Do you have something to write with it? (×)

さて問題に戻りましょう。問題。以下の英文を訳し分けましょう。

  • Oliver has a friend to support.

まず一文目。supportは他動詞ですので目的語に欠けがあります。したがって、これは目的語・動詞関係であり、つまり"support a friend"が前提ですので「Oliverには支えるべき友達がいる。」が正しい訳。支えるのはOliver、支えられるのはa friendということになります。

  • Oliver has a friend to support him.

対して二文目は、supportの目的語がしっかりと入っています。したがって、これは主語・動詞関係ということになりますので、支えるのはa friend、支えられるのはOliverという関係性。したがって、訳は「Oliverには支えてくれる友達がいる。」となります。

類題

問題。「私には住む家がない。」を英訳しましょう。

答え↓

  • I don't have a house to live in.
    "in"に要注意!!!

本日のまとめ

  • 被修飾語句と不定詞形容詞句の関係性は4パターン
  • 不定詞句の目的語に欠けがなし→「主語・動詞」
  • 不定詞句の動詞の目的語に欠けがあり→「目的語・動詞」
  • 不定詞句の前置詞の目的語に欠けがあり→「前置詞・動詞」
  • 不定詞句が被修飾語句の具体的な説明→「同格」

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