finallyとeventuallyの違い[青稲塾そこ知り英文法085]
問題
問題。「(色々と手を尽くしたんだけど)彼の会社は結局破産してしまった。」を表す英文として正しいのは、以下の内どちら?
- His company finally went bankrupt.
- His company eventually went bankrupt.
答え↓
- 2。eventually。
解説
日本語なら一つの表現で言い表せてしまうことも、英語では複数の表現を使い分けて表現しなければならないことがあります。(まあ、逆もまたしかりではありますが。)「結局」という表現もその一つです。実はこの言葉、そこに至るまでの過程や結果をどう評価するかによって、英語では複数の表現を使い分けています。全部で5つほどあるのですが、その中でもafter allとfinallyの違いについては以前説明しました。少し前の話になりますが、覚えているでしょうか?
- He plays at no.10 after all.
after allは「予想外+結局」を表しますので、この英文からは「彼は当初は10番を付けてプレーする姿など想像できなかった」と話し手が考えているということが暗に伝わってきます。
- He has finally found a job.
対してfinallyは「長時間+結局」を表します。こちらの英文は「彼が職を見つけたことに対し、長時間掛かった。待ちわびていた。」というニュアンスを含みます。さて、それではeventuallyはどうかというと、「紆余曲折+結局」を表します。つづりからもわかるように、これはevent「出来事」の派生語であり、「たくさんのeventの後で」を暗示する表現です。たとえば・・・
- Eventually I became the president of this company.
この英文、直訳は「結局、私はこの会社の社長になったんだ。」ですが、「社長になるまでに、色々なことがあった」ということを暗示するのです。このように、finallyとeventuallyの違いは「結果がもたらされるまでの過程をどう評価するか」に関わりがあります。その過程が長いものだと感じるのであればfinallyを、過程において色々と問題が起こったと感じるのであればeventuallyを使用するわけです。ここまで、大丈夫でしょうか?あともう一つだけ違いがあります。こちらは簡単です。eventuallyは未来表現と併用可能ですが、finallyは使えません。覚えておきましょう。
- The price of tobacco will finally go up to 1,000yen a box. (×)
- Eventually the price of tobacco will go up to 1,000yen a box. (○)
それでは問題に戻ります。問題。「(色々と手を尽くしたんだけど)彼の会社は結局破産してしまった。」を表す英文として正しいのはどちら?
- His company finally went bankrupt.
- His company eventually went bankrupt.
「色々と手を尽くした=様々なこと(a lot of events)があった」ということです。これは単に、時間の経過に着目した表現ではありません。したがって、eventuallyを使用している2が正解になります。
類題
問題。「サッカー日本代表は最終的にワールドカップに出場するはずだ。」を表す英文として正しいのは、以下の内どちら?
- The Japan national football team should finally participate in the world cup.
- The Japan national football team should eventually participate in the world cup.
答え↓
- 2。eventually。
本日のまとめ
- finallyは「長時間+結局」
- eventuallyは「紆余曲折+結局」