今日の「そこ知り英文法」はmustとhave toの違いについてです。「willとbe going to」「canとbe able to」に引き続き、助動詞シリーズです。さて、mustとhave toについても他の助動詞と同じタイミングで「両方ともほとんど同じ意味だよ」と習うと思います。テストではよく書き換え問題とかで出題されたりする点も同じですね。しかし、やはり実際にはこの2つの間には厳密な意味で違いがあります。今日はその違いについて説明します。前回の記事はこちら↓
青稲塾・Each Student Infinite Possibilities
canとbe able toの違いについて(青稲塾そこ知り英文法003)http://seito-juku.com/canとbeabletoの違いについて/今日の「そこ知り英文法」はcanとbe able toの違いについてです。「willとbe going to」と同じように、これらについても中学2年生とかで「両方ともほとんど同じ意味だ…「そこ知り英文法シリーズ」まとめ記事はこちらから↓ 青稲塾・Each Student Infinite Possibilities 青稲塾そこ知り英文法 | 青稲塾・Each Student Infinite Possibilitieshttp://seito-juku.com/青稲塾そこ知り英文法/「青稲塾そこ知り英文法」シリーズのまとめページです。各記事を文法項目別にまとめ直しましたので、時間のある時に興味のある記事を読んでみて下さい。なお、複数の文…
must
まずはmustの確認から。 I must meet him ! You mustn’t tell anyone !! He must be tired.上から「彼に合わなきゃ!」「誰にも言っちゃダメ!!」「彼は疲れているに違いない」ですね。mustは発言者が「絶対にそうだ!」と思っているときに使われます。否定文にすると「絶対にnotだ!」ということなので「禁止」の意味合いになるわけです。must自体には過去形も、もちろん未来形もありません。まあ問題ないですよね。
have to
次にhave toの確認です。 I have to meet him. You don’t have to tell anyone!! He has to be tired.もちろん、上から「彼に合わなければならない」「誰にもいう必要はないよ(言いたいなら言ってもいい)」「彼は疲れているに違いない」です。ほぼほぼmustと同じ使い方ができますが、mustn’tと don’t have toには大きく違いがあることには要注意ですね。ちなみhave toのもとは不定詞です。「これからやるべき〜なことを持っている。やるべきことが自分の中にある」という表現が一般化して助動詞化しました。そういった視点からdon’t have toを見直してみると、意味の違いが理解できるでしょう。「これからやるべき〜なことがない」から「する必要がない」へという変化です。過去について言及したければhad toを、未来についてならwill have toやbe going to have toなどを使います。 I had to go to the doctor yesterday. You will have to phone her tomorrow.
今日のポイント
ここまでの内容は中学レベルの復習なので、きっと問題ないと思います。さて、ここからが今日のポイントです。上で説明したように、それぞれの否定文については大きな違いがあり、意味が真逆になってしまうことから学校でもよくやるのですが、それではmustとhave toをそれぞれ肯定文で使用したとき、たとえば以下のような文には違いがあるのでしょうか? I must go. I have to go.mustはwillやcanと同じく、助動詞の中でもさらに法助動詞というグループに分類され、主観的なニュアンスを持っています。つまり、前者は「絶対に行かないといけない(と私が思っている)」ということを表したいときの表現になります。積極的に自分の意志でもって行くことを決めた場合の表現です。対して、have toは、客観的に見てそれ以外には道がないみたいなイメージです。発言者の意志とはあまり関係ありません。どちらかと言うと消極的な感じで、「(状況から考えると)行かなくてはならないな」といった感じです。さて、それではこんな状況に置かれたら、must goとhave to go、あなたはどちらを使いますか?「好きな人とデートをすることになりました。午前中から待ち合わせて、一日中遊んで、あっという間に時間が過ぎて、時計を見ると夜の11時。それでもまだ名残惜しくて、・・・けどそろそろ帰らなきゃ」
本日のまとめ
- mustは主観的・積極的
- have toは客観的・消極的