SV when S doesとSV when S will doの違い[青稲塾そこ知り英文法068]
問題
問題。以下の英文に間違いがあれば訂正せよ。
- Let me know when you will come back.
答え↓
- 間違いなし。
解説
中学でしつこく教わるからか「時・条件を表す副詞節の内部では、未来の内容も現在形で表す」というルールを覚えている人は以外に多いようです。しかし、「それでは、副詞節ではないwhenを使うときはどうなるの?」と聞かれると、即答出来る人は一気に減るようです。これを測るのが上記の問題なのですが、問題は「副詞節がなんたるか」すら理解せず、この文言だけを丸暗記しているところにあるようです。ということで、節についての確認から。節というのは、「他の文のパーツになるSV要素」であり、名詞節・形容詞節・副詞節に分かれます。名詞節は名詞的な節なので、当然「主語」「目的語」「補語」として、形容詞節は「名詞修飾」として、副詞節は「動詞修飾」として文中で働きます。たとえば、以下の英文において、thatから始まる"that he is innocent"というまとまりは、"I know ~."という文のパーツになっています。かつSV構造も持っていますので、このまとまりは節ということになります。ちなみにここでは、knowの目的語として働く名詞節ですね。
- I know [that he is innocent].
さて本題です。Vの直後にあるwhen節には、名詞節と副詞節の可能性があります。(関係副詞節の外置という若干特殊な場合は除く)そしてwhen節が動詞を修飾する副詞節として働いているときは、未来の内容であれ現在形で表さなければなりません。
- I'll go when he comes here.
彼が来たら出かけるよ。
しかし、when節が名詞節として働き、Vの目的語となっているときはその限りではありません。「未来の内容は未来を表す表現」で表すのです。中学でもやるはずの項目なのですが、どうも忘れてしまう人が多いようです。間接疑問文というやつですが、作り方は疑問文をもとに語順を変形させ、それを骨格となる文に組み込むだけ。したがって、元の疑問文にwillがあるのであれば、結果できあがる文にもwillが残ります。
- I don't know it. When is he leaving?
この2文からスタート。 - I don't know it. When he is leaving
2文めのwhen以下を肯定文の語順に。 - I don't know when he is leaving.
when節をitの位置に代入。完成。
彼がいつ出発するのかわからない。
それでは問題に戻ります。問題。以下の英文に間違いがあれば訂正せよ。
- Let me know when you will come back.
全体の構造をよく見てみると、knowの目的語にwhen節が組み込まれた文であることがわかります。つまりこのwhen節は名詞節であり、したがってwillがあってしかるべき。よって、「間違いなし」が正解になります。訳は「彼がいつ戻ってくるか教えて。」となります。ちなみに、SV直後のif節も名詞節・副詞節両方の可能性を持っていますので、when節同様まずは文全体の構造を分析し、名詞節か副詞節かを見抜くよう心掛けましょう。(「副詞節のifなのにwillを使う」特殊な場合はIf S doesとIf S will doの違い[青稲塾そこ知り英文法067]参照)
類題
問題。when節の働きを指摘し、以下の英文を訳せ。
- Let me know when he comes back.
答え↓
- 副詞節。「彼が戻ってきたら教えて。」
本日のまとめ
- SV直後の「when+未来を意味する現在形」は副詞節。
- SV直後の「when+未来を意味する未来表現」は名詞節。