今日の「そこ知り英文法」は「否定文におけるbothとeitherの違い」についてです。昨日の記事(否定文におけるandとorの違い[青稲塾そこ知り英文法027])とほぼ同じ考え方を使いますので、まだ読んでない方はそちらにも目を通して頂けるとよりわかりやすいかと思います。しければ”not both”と”not A or B”の違い、確信を持って答えられますか?andとorのどちらとも中学1年で習う基礎的な単語ですが、「訳語は知ってるけど、使用法は詳しくわからない・・・」という人は意外と多いようです。こうした単語こそ完璧にマスターし、突拍子もないもったいないミスをしないようにしましょう!前回の記事はこちら↓
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否定文におけるandとorの違い[青稲塾そこ知り英文法027]http://seito-juku.com/否定文におけるandとorの違い/今日の「そこ知り英文法」は「否定文におけるandとorの違い」についてです。”not A and B”と”not A or B”の違い、確信を持って答えられますか?and…「そこ知り英文法シリーズ」まとめ記事はこちらから↓
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青稲塾そこ知り英文法・まとめhttp://seito-juku.com/projects/青稲塾そこ知り英文法/このページは「青稲塾そこ知り英文法」シリーズのまとめページです。各記事を文法項目別にまとめ直しましたので、時間のある時に興味のあるものから読んでみて下さい。…
問題
問題です。「彼らは両方とも日本語を話せません」を英訳すると正しいのは、以下のうちどちらでしょうか?
- Both of them can’t speak Japanese.
- Either of them can’t speak Japanese.
訳語から考えて「前者だ!」と答えた方、残念。不正解です。正解は後者。
今日のポイント
ご存知の通り、bothの意味は「2つのうち両方とも」でeitherは「2つのうち片一方」でを表します。
- Both of my parents are Japanese.
- Either of my parents is Japanese.
たとえば、↑の英文なら「両親は両方とも日本人です」と「両親のうち片方は日本人です」となりますし・・・
- Both dogs are cute.
- I want to have either.
↑の英文なら「どっちの犬もかわいいな」「どっちか飼いたいな」となります。(なお、「both 名詞」と「both of 名詞」の使い分けは「mostとmostofの違い[青稲塾そこ知り英文法007]参照)ここで確認して欲しいのは、bothはandを、eitherはorを暗示するということです。
- My father and my mother are Japanese.
- My father or my mother is Japanese.
- This dog and that dog are cute.
- I want to have this dog or that dog.
くどくどしくなりますが、このようにbothとeitherを使うときにはandとorを使って表すことが可能なわけです。(実際にboth A and B、either A or Bとセットで使われることも多い)ということで、「bothはandを、eitherはorを暗示」を言ったのですが、否定文中でbothとeitherが使われる場合はこれを利用すれば良いのです。昨日勉強したように、A and Bが指すのはA∩Bであり、AとBとの共通部分。”not A and B”と来れば、セット・部分否定のことでした。対してA or BはA∪Bであり、”A or B”=A+B+”A and B”(日常生活でorを使うときは”A and B”=0になることが多い)。”not A or B”なら全否定でしたね。つまり、“not both”・”not either”のときもそれぞれ部分否定・全否定として考えてやれば良いのです。
- Both of them can’t speak Japanese.
- Either of them can’t speak Japanese.
したがって先ほどの英文で考えると、前者は部分否定なので、「両方ともが日本語を話せるわけではない」となります。対して後者は「両方とも日本語を話せない」となりますね。
本日のまとめ
- bothはandを、eitherはorを暗示
- “not both”は部分否定
- “not either”全否定