否定文におけるbothとeitherの違い[青稲塾そこ知り英文法028]

028not-both-vs-not-either今日の「そこ知り英文法」は「否定文におけるbothとeitherの違い」についてです。"not both"と"not either"の間にどのような違いがあるのかについて。昨日の記事(否定文におけるandとorの違い[青稲塾そこ知り英文法027])の応用編になりますので、まだ読んでない方はそちらから先に目を通して頂けるとよりわかりやすくなるかもしれません。簡単な単語こそしっかりとマスターし、しょ〜もないミスをしないようにしましょう!
前回の記事はこちら↓「そこ知り英文法シリーズ」まとめ記事はこちらから↓

問題

問題です。「彼は両方とも知りません」を英訳すると正しいのは、以下のうちどちらでしょうか?

  • He does't know both of them.
  • He does't know either of them.

訳語から考えて「前者だ!」と答えた方、残念。不正解です。正解は後者。

今日のポイント

ご存知の通り、bothの意味は「2つのうち両方とも」でeitherは「2つのうち片一方」を表します。

  • Both of my parents are Japanese.
  • Either of my parents is Japanese.

たとえば、上の英文なら「両親は両方とも日本人です。」と「両親のうち片方は日本人です。」となりますし・・・

  • Both dogs are cute.
  • I want to have either.

こちらの英文なら「どっちの犬もかわいいな。」「どっちか飼いたいな。」となりますよね。(なお、「both 名詞」と「both of 名詞」の使い分けは「mostとmost ofの違い[青稲塾そこ知り英文法007]参照)ここで再確認して欲しいのが、bothはandを、eitherはorを暗示するということです。

  • My father and my mother are Japanese.
  • My father or my mother is Japanese.
  • This dog and that dog are cute.
  • I want to have this dog or that dog.

多少くどくなりますが、bothとeitherの文をこのようにandとorを使って書くことも可能なわけです。(実際にboth A and B、either A or Bとセットで使われることも多い。)「bothはandを、eitherはorを暗示」とはこういった意味合いなのですが、したがって否定文中でbothとeitherが使われる場合には、「 "not A and B" と "not A or B" 」の考え方を利用すればいいのです。昨日勉強したように、 "A and B" が指すのは A∩B であり、AとBとの共通部分です。 よって、"not A and B" と来れば、セット・部分否定の意味になるのでしたね。対して "A or B" はA∪Bであり、分解すると "A or B"=A+B+"A and B" となります。(日常生活でorを使うときは "A and B" =0になることが多い) よって、"not A or B" は全否定を表すのでした。つまり、"not both"・"not either"のときもそれぞれ部分否定・全否定として考えてやれば良いのです。

  • He does't know both of them.
  • He does't know either of them.

したがって先ほどの英文で考えると、前者は部分否定なので、「彼は両方とも知っているというわけではない」となります。対して後者は「彼は両方とも知らない」となりますね。ちなみに、少し話題がズレますが、後者の文を以下のように表現することも可能です。

  • He knows neither of them.

"not+either"でneitherになるのです。"not+ any"でnoになると似ていますね。

本日のまとめ

  • bothはandを、eitherはorを暗示
  • "not both"は部分否定
  • "not either"全否定

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