今日の「そこ知り英文法」は現在完了と現在完了進行形を比較しながらその違いについて説明してゆきます。「現在完了と過去形」以来の現在完了シリーズです。現在完了と過去形の違いがハッキリわからない場合は、この記事を読む前にぜひそちらから読んでおくことをオススメします。
現在完了
まずは現在完了の確認から。
I’ve known him since I was a child.
He’s lost my pen.
Have you ever been to Paris?
現在完了はこのように、have p.p.で表すことが出来ます。用法は3つあり、上の英文は継続・完了・経験の順に並んでいます。意味は「子どもの時から彼のことを知ってる」「彼は私のペンを失くしてしまいました(今も見つかってない)」「君はパリに行ったことある?」ですね。コチラの記事でも説明したように、現在完了が持っているイメージは過去と現在のつながりです。
現在完了進行形
次に現在完了進行形の確認です。
I’ve been studying since last night.
現在完了進行形はこのように、have been ingで表すことが出来ます。ちなみに、前半部分が現在完了を後半部分が進行形を表しています。用法は継続のみで、完了用法と経験用法はありません。上の英文の意味は「私は昨夜からずっと勉強し続けています」です。
今日のポイント
このように現在完了と現在完了進行形の両方とも継続用法を持っているのですが、その文の中心をなすのがどんなタイプの動詞なのかによって現在完了と現在完了進行形を使い分ける必要があります。現在完了(継続用法)は状態動詞の文で、現在完了進行形(継続用法)は動作動詞の文で使います。
I’ve known him since I was a child.
I’ve been studying since last night.
たとえば「彼のことを子どもの時から知っています」「昨晩からずっと勉強しています」は両方とも継続用法を使って表しますが、前者の文の中心である動詞はknowで、これは状態動詞に分類されます。対して後者はstudy。これは動作動詞です。だからこそ、前者は現在完了を後者は現在完了進行形を使う必要があるわけです。
さて、ここで疑問が生じます。現在完了は状態動詞で現在完了進行形は動作動詞。そういうルールがあるのはわかった。なら、何故そんなルールがあるのか?それはどこから生まれてきたのでしょうか?動作動詞studyを中心にして、現在完了進行形の文と現在完了の文を作ってみましょう。
I’ve been studying.
I’ve studied.
前者は、現在完了進行形なのでもちろん継続の意味になります。「ず〜っと勉強してる」ということですね。後者は現在完了の文ですが、これは普通、完了用法の意味合いとして解釈されます。このように、動作動詞を使用して現在完了の文を作ろうとすると、完了か、あるいは経験の意味になってしまうのです。以下具体例。
I’ve been painting the wall.(継続)
I’ve just painted the wall.(完了)
I’ve been playing football since 3 o’clock.(継続)
I’ve played football once.(経験)
本日のまとめ
- 状態の継続を表したいときには現在完了を使用する
- 動作の継続を表したいときには現在完了進行形を使用する
- 動作動詞を使用して現在完了を作ろうとすると、結果・経験の用法になる