教える人の役割
今日の記事は教えるということ、教える立場の人に求められることに関して、塾長がどう考えているのか、何を考えて指導を行っているかということについてとりとめなく書いた、つまり雑感です。したがって、これを読んで学生の方が「おお!すごく勉強になる!!」と思うことはおそらくないかと思われます。(まあ普段の記事もそんな感じですが・・・)それでも読んでもいいかと思う方はぜひぜひ先にお進み下さい。
教える立場にある人間がやるべきこと。それはまず教えることでしょう。学生が知らなかったことを教えてあげるというのが辞書で引くところの教師の役割です。しかし、この教えるというやつをそう限定的に捉えてはいけません。ただ教えるだけでなくそれを自由自在に使えるほど身に付けさせること。これこそが教える立場の人間がなすべき仕事です。ただ教え込んだり、(意味もわかりやしないのに)使えるからという理由でテクニックを仕込む。そういったことではなく、学生の経験と知識を結びつけてあげる。知識を使えるレベルまで高めてやる。困ったときの基本方針を身につけさせる。こういったことの方がよほど大切だと思うのです。結果を出すこと、志望校に入る手伝いをすることはもちろん塾として当然の義務です。しかし、これらは自分でわかっていること、納得の末獲得した知識を身に付けた結果であって欲しいと私は思います。
さて、それでは学生にできる限り丁寧に、一人につきっきりになるのがいいかのかというと、それはまた話が違います。あまり手取り足取りやり過ぎてしまうと、1人では何もできない大人ができあがってしまう。ときには手を抜き、一人でやらせることも必要なわけですね。その子が知っていることなら教える必要はありません。(もちろん知っているかのチェックは必須)「自分で取り組んでみたい!」という気持ちが見えるのであれば、とりあえずやらせてみることはとても大切なことです。たとえ失敗が目に見えていてもです。失敗したタイミングでこそ、知識は一番浸透します。失敗も織り込んでの勉強はなかなか時間的に難しいことも多いですが、教える立場の人間がやるべきこととして、「学生の心に火を灯すこと」も非常に大切なことだと思うのですよね。一人ひとりを丁寧に見守りながらも、適度なタイミングで力を抜く。こうしたバランス感覚こそ、教える人には欠かせないのではないかと。そう思います。