関係代名詞と関係副詞の違い[青稲塾そこ知り英文法059]

059-%e9%96%a2%e4%bf%82%e4%bb%a3%e5%90%8d%e8%a9%9e-vs-%e9%96%a2%e4%bf%82%e5%89%af%e8%a9%9e今日の「そこ知り英文法」は関係代名詞と関係副詞の違いについてです。mustとshouldの、特に推測用法における使い分けに迷った経験はありませんか?must「違いない」とshould「はずだ」のどちらを使えばいいのか。たとえば、「お気に入りの選手が次節の試合で復帰する」ことをほぼ確実だと思っている場合はmustとshouldのどちらで表現すればいいのでしょうか・・・。高校英語では両者の違いを主に確信度の差として教えることが多いようですが、実はその決定的な違いは別のところにあるのです。キーワードは「絶対」と「束縛」。それでは、いってみましょ〜。前回の記事はこちら↓ 青稲塾・Each Student Infinite Possibilities 057-until-vs-byuntilとbyの違い[青稲塾そこ知り英文法057]http://seito-juku.com/untilとbyの違い/今日の「そこ知り英文法」は「untilとbyの違い」についてです。高校で習いますuntilとbyの違いですが、よく「継続」と「期限」の違いとして教わります。有名な英文法教材であるForestにもそのように載っています。ところで質問ですが「彼の誕生日まであと三日だ。」…「そこ知り英文法シリーズ」まとめ記事はこちらから↓ 青稲塾・Each Student Infinite Possibilities [000]そこ知り英文法青稲塾そこ知り英文法・まとめhttp://seito-juku.com/projects/青稲塾そこ知り英文法/このページは「青稲塾そこ知り英文法」シリーズのまとめページです。当シリーズでは、「受験に絶対必要」でも「学校で教わる」わけでもないですが、「正確な英文を作るために必要」だったり、「丸暗記の負担を減らすことができる」知識・考え方をまとめています。現…

問題

選択肢から適切な語を選び、以下の空欄を埋めよ。

 It is the place [ ] they first met each other at.

  1. when
  2. which
  3. where

正解は・・・

  • 2。which

解説

関係代名詞と関係副詞の共通点は二文をくっつける接着剤として働くこと。そして文の骨格を構成する名詞を修飾する形容詞節を作ること。たとえば、「彼は皆から好かれている先生だ。」を考えます。
※文の骨格とは、関係詞等で修飾されている文から、関係詞節(単語を修飾している部分)を取っ払った残り。先行詞(関係詞節で修飾される名詞)が入っている文のことを言います。たとえば日本語で考えると、「皆から好かれるている」は「先生」を修飾するので、残りの「彼は先生だ。」が骨格になります。

  • He is a teacher who everyone likes.

「彼は皆から好かれている先生だ。」を英語にすると↑のようになりますが、そもそもこの文は”He is a teacher.”と”Everyone likes him.”を原型とし、それらをもとに以下のように変形・合成したものと考えることが出来ます。

  1. He is a teacher. Everyone likes him.
    この2文が原型!
  2. He is a teacher. Everyone likes who.
    himがwhoに変化!
  3. He is a teacher. who everyone likes.
    whoが関係代名詞節の先頭に!
  4. He is a teacher who everyone likes.
    関係代名詞節を先行詞の直後に移して完成!!

以上の流れで関係代名詞の文は作られるわけですが、この文においてwhoは二文をくっつける接着剤として働き、さらにwhoは”a teacher”を修飾をする形容詞節を作る役割もしているわけです。さて、今度は関係副詞の文を考えます。たとえば「僕は、君に初めて逢った日を忘れない。」という文を考えましょう。関係代名詞と同じように、まずは原型となる2文からスタートです。この場合は「僕はその日を忘れない。」と「僕はその時に君に初めて逢った。」です。

  1. I’ll never forget the day. I first met you then.
    この2文が原型!
  2. I’ll never forget the day. I first met you when.
    thenがwhenに変化!
  3. I’ll never forget the day. when I first met you.
    whenが関係代名詞節の先頭に!
  4. I’ll never forget the day when I first met you.
    関係副詞節を先行詞の直後に移して完成!!

関係代名詞と全く同じ流れなので簡単ですね。この場合、関係副詞whenも二文をくっつける接着剤として働き、さらには”the day”を修飾をする形容詞節を作る役割もしているわけです。ここではthenを関係副詞に変えるパターンを見ましたが、これを具体化し、たとえば”in 場所”や”at 場所”などを関係副詞で置き換えることも出来ます。「前置詞+名詞」でひとつの副詞として見ているわけですね。

  • I’ll never forget the day. I first met you on the day.
    この2文が原型!
  • I’ll never forget the day. I first met you when.
    on the dayがwhenに変化!
  • I’ll never forget the day. when I first met you.
    whenが関係代名詞節の先頭に!
  • I’ll never forget the day when I first met you.
    関係副詞節を先行詞の直後に移して完成!!

ということで、冒頭で解説した「二文をくっつける接着剤として働く」「文の骨格を構成する名詞を修飾する形容詞節を作る」という2つの性質は関係代名詞・関係副詞の両者ともが持ち合わせているわけです。これにプラスして、さらに両者とも「thatで置き換え可能」「節の切れ目がわかりやすいときは省略可能」などの性質も共有しています。

  • He is a teacher who everyone likes. (○)
  • He is a teacher that everyone likes. (○)
  • He is a teacher everyone likes. (○)
  • I’ll never forget the day when I first met you. (○)
  • I’ll never forget the day that I first met you. (○)
  • I’ll never forget the day  I first met you. (○)

しかし、もちろん相違点もあります。節の内部構造に関してです。関係代名詞は不完全文に、関係副詞は完全文になるのです。

  • who everyone likes
    likesの目的語がない!不完全!
  • when I first met you
    主語も目的語も埋まっている。完全!

そもそも「何が変化したのか」を考えれば当たり前の話で・・・whoはhimを変化させ、節の先頭に移動させたものです。したがって、likesの目的語の位置が空欄になっているのは至極当たり前なことです。対してwhenのもとはthenです。副詞であるthenはそもそも文の主要要素ではない(主語・目的語・補語になる主語とは違い、副詞がなくても文は作れる)ので、それがwhenに変化し文頭に移ろうとも、完全文足りえるという理屈です。ところで、よく文法問題で関係代名詞か関係副詞かを選ばせる問題がありますが、先行詞が場所だからといって関係副詞を選ばないように気を付けましょう。もとが代名詞→関係代名詞、もとが副詞→関係副詞です。完全文か否かをとっかかりにし、もとの二文を復元すれば、自ずと答えは見えてきます。安易な引っ掛けにはまらないようにしましょう。

 

類題

“can’t”と”shouldn’t”から[ ]に入る方を選び、英文を完成させましょう。

  • Jack [ ] be working today. But Amelia’s off with a cold. So he must work for her.
  • I hear Rooney’s still injured. So, he [ ] play in the next game.

答え↓

  • Jack [ shouldn’t ] be working today. But Amelia’s off with a cold. So he must work for her.
  • I hear Rooney’s still injured. So, he [ shouldn’t ] play in the next game.

本日のまとめ

  • 関係代名詞はもともと名詞。
  • 関係副詞はもともと副詞。

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