今日の「そこ知り英文法」は「exceptとbesidesの違い」についてです。大学入試でも出題されるのですが、日本語では「以外」の一つで表せることも、英語ではexceptとbesidesを使い分けなくてはなりません。当然、日本語訳だけ覚えていても対応できないわけですが、あなたは自信を持って使い分けられますか?本日のキーワードは「除外」と「追加」。それではいってみましょう〜。前回の記事はこちら↓
青稲塾・Each Student Infinite Possibilities
betweenとamongの違い[青稲塾そこ知り英文法090]http://seito-juku.com/betweenとamongの違い/今日の「そこ知り英文法」は「betweenとamongの違い」についてです。「〜間」を表す英単語としてbetweenとamongがあります。betweenは「二者間」、amongは「三者間」と捉えている人がいますが、そんなことはありません。たとえばbetweenには、”between John, Ma…「そこ知り英文法シリーズ」まとめ記事はこちらから↓
青稲塾・Each Student Infinite Possibilities
青稲塾そこ知り英文法・まとめhttp://seito-juku.com/projects/青稲塾そこ知り英文法/このページは「青稲塾そこ知り英文法」シリーズのまとめページです。当シリーズでは、「受験に絶対必要」でも「学校で教わる」わけでもないですが、「正確な英文を作るために必要」だったり、「丸暗記の負担を減らすことができる」知識・考え方をまとめています。カ…
問題
問題。「今カノ以外に、元カノも愛してるんだ。」を表す英文として適切なのは以下の内どちら?
- Except for the girlfriend, I love the ex-girlfriend.
- Besides the girlfriend, I love the ex-girlfriend.
答え↓
- 2番。besides。
解説
前回は大学入試などでもよく出題されるネタとして、exceptとbesidesの違いを説明しましたが、今日はexceptの用法にもう一歩踏み込んでみましょう。exceptとexcept forの違いについてです。まずは比較的簡単な違いから。両者の一番わかり易い違いは、「前置詞句・不定詞句・節」を後置することができるか否かという点です。exceptの場合は可能ですが、except forの場合は不可です。これは、exceptよりも、むしろforの性質に由来したものです。前置詞forの後ろには「前置詞句・不定詞句・節」を置くことは出来ません。したがって、except forの後ろにもこれらを置くことが出来ないわけです。
ニュアンス的な違いもあります。exceptは基本的に「集合からの除外」を表します。all,whole,every,any,noなど「全体」を暗示する単語と併用し、該当の集合の例外を表すのがexceptの役割です。たとえば「怒り以外のあらゆる感情」「風呂を除く家全体」「Oliver以外のクラスメート」「エビ以外なんでも」「彼女以外の誰も」などはexceptを使って表すことができます。
- He is lacking in all sentiment except anger.
- I’ve cleaned the whole house except the bathroom.
- Every classmate except Oliver came to the party.
- I can eat anything except shrimp.
- Nobody except her helped me.
対して、except forが表すのは「状況からの除外」です。英文が表す状況が前提としてあり、そこから例外を弾き出すのがexcept forの働きです。
こちらもallなどの「一般的」を表す単語と併用することが可能ですが、その場合もallなども含めた「状況」から例外を弾いている感じになります。若干のニュアンスの違いはありますが、文法的にはどちらを使用しても問題ありません。
- He is lacking in all sentiment except for anger.
- I’ve cleaned the whole house except for the bathroom.
- Every classmate except for Oliver came to the party.
- I can eat anything except for shrimp.
- Nobody except for her helped me.
ちなみに一応の傾向として、「一般を表す単語+名詞」と「その例外事項」が離れれば離れるほど、except forを使う傾向が高まるというのがあります。これは、「修飾語句と非修飾語句は近くに置くのが基本」というところから来ています。たとえば「」を表すには・・・
このように表現しますが、exceptの場合も同じことが言えるわけです。ただし、絶対的な決まりごとではないので、このルールに関してはあまり意識する必要はありません。しっかりと覚えておくべきは・・・文頭に置く場合は例外なくexcept forを使用するということです。これは、文修飾の副詞は基本的に動詞よりも前に置かれるというルールに由来します。たとえば・・・
- Happily, she was able to marry Oliver.
- She lived happily with Oliver.
前者の文におけるhappilyは「彼女がOliverと結婚できた」という文全体が表す状況に対するコメントであり、したがって文修飾の働きをしています。対して、後者のように動詞以降に置かれると、「幸せに暮らした」のように、語句を修飾することになります。exceptに関しても文冒頭におかれる場合には、同様にして文修飾と考えられるため、except forを使用する必要があるわけです。
さらにさらに、except forは仮定法でお馴染みのbut forと同じ意味で使うことができるのですが、exceptはムリです。「(実際はあるわけだが)もし〜がなかったとすると」というように、「状況の除外」を表すのですから当然except forを使用するわけです。
それでは問題に戻りましょう。
類題
問題。文法的に適切なのは以下の内どちら?
- I like sports except football.
- Besides football, I like sports.
答え↓
- 1番。except。
本日のまとめ
- exceptは「集合からの除外」
- except forは「状況からの除外」