quite gradableとquite non-gradableの違い[青稲塾そこ知り英文法018]

[018]gradable v.s. non-gradable今日の「そこ知り英文法」は「quite gradableとquite non-gradableの違い」についてです。quiteは、学校では「非常に」という意味しか習いませんが、実は異なる意味を複数併せ持った、非常にややこしい単語の1つです。まず、quiteがgradableな形容詞を修飾する場合と、non-gradableな形容詞を修飾する際に意味の違いがあります。しかも、「アメリカ英語orイギリス英語」でもニュアンスが異なるという非常に面倒な単語なのですが、今日はそれを体系的に説明し、一つ一つ解きほぐしていきたいと思います。
前回の記事はこちら↓「そこ知り英文法シリーズ」まとめ記事はこちらから↓

He’s quite good.

問題です。以下の英文の意味の違いを考えましょう。

  • He's quite good.
  • He's quite excellent.

違いがわかりましたか?一見、どちらも褒め言葉のように思えますが、実際は両方とも手放しで賞賛しているというわけではありません。実は前者は「悪くないんじゃない」で、後者は「本当に素晴らしい」のような意味になります。このように、一見同じような文に見えるのにその意味には大きな違いがあります。

今日のポイント

まずはgradableとnon-gradableの説明から。gradableな形容詞とは、段階に分けることが可能で、修飾することよって程度を調整することができる形容詞のことを言います。たとえばcold。この単語は「ちょっと寒い」から「ものすごく寒い」まで比較的程度に幅があります。対してnon-gradableな形容詞にはそれができず、+αのインパクトを与える、強調することくらいしかできないのです。たとえばcoldに対してfreezingという単語がありますが、これはそもそもcoldの限界突破バージョン「ありえないくらい寒い」という意味なので、程度をいじってやることができないのですね。さて、ここから本題です。quiteがgradableな形容詞を修飾する場合、その意味はratherに近くなります。veryとa littleの中間くらいのイメージで「どちらかと言えば・強いて言うなら」って感じですね。対してnon-gradableな形容詞を修飾する場合、その意味はcompleately・absolutelyなどに近づきます。「完全に・本当に・まったく」ってところでしょうか。

  • I'm quite tired.「まあ疲れてるかな」
  • I'm quite exhausted.「ヤバイほど疲れてる」
  • He's quite angry.「どっちかと言えば怒ってる」
  • He's quite furious.「大激怒」
  • It's quite big.「小さくはないかな」
  • It's quite huge.「ものすごくバカでかい」

ここまでイギリス用法なのですが・・・・これがアメリカ英語になると事情が変わってきます。なんとquiteがveryの意味に近くなるのです。「非常に・かなり」ってことですね。まあ、実際日本の英語学習者にはコチラの意味の方が馴染み深い気はしますが。

  • That's quite interesting!

本日のまとめ

  • 主にイギリス英語でquiteがgradableな形容詞を修飾する場合、その意味はratherに近くなる。
  • 同様にイギリス英語でquiteがnon-gradableな形容詞を修飾する場合、その意味はcompletelyやabsolutelyに近くなる。
  • 対してアメリカ英語ではquiteはveryの意味に近い。

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