再現[習熟の心得・三]
想起
思い出すこと。再現訓練はテキストを見ながらやっても意味がないです。まず再現すべき内容を理解し、その上でなるべくテキストを見ずに再現訓練を行いましょう。
- 理解したことを集中して数回読み込む
- 数秒置いた後、何も見ずに思い出してみる
- 満点スラスラを基準に完璧に再現できるかチェック
- 穴があれば、そこを中心に数回読み込む
- 3へ戻る
該当範囲が完璧に再現できるようになるまで、こうしたサイクルを徹底的に回し続けましょう。「見ないで」再現しようとする段階を挟むのがキモです。記憶を強化するには自分の脳味噌に負荷を掛けてなんぼです。覚えられなくて苦しくても、それは脳みそが成長している証拠なんだと考えて、しっかりとやり抜きましょう。
分割
一度に再現する範囲を絞ること。たとえば、身に付けるべき問題が三十問あるとします。このとき、一度に三十問の再現訓練を行うのではなく、以下のようにまずは一度にやる量を細かく分け、その範囲を確実なものとし、その上で少しづつ確認する範囲を広げてゆきましょう。
- 第1問~第5問を即答できる状態にする
- 6〜10を〃
- 1〜10を〃
- 10〜15を〃
- 16〜20を〃
- 10〜20を〃
- 1〜20を〃
- 20〜25を〃
- 25〜30を〃
- 20〜30を〃
- 1〜30を〃
このように、自分がやるべきことを細かく分けて各個撃破しつつ、徐々に再現できる範囲を広げてゆきます。自分がやると決めた範囲を全て完璧な状態にできれば、次に進みましょう。これを繰り返し、全範囲通しでスラスラと再現出来るようになればそのテキストをマスターしたということになります。次のテキストに移りましょう。(歴史科目における教科書や、数学における青チャートなど、核となるテキストは分量が多いです。しっかりと分割、各個撃破し、計画的に進めてゆきましょう)
反復
完璧になるまで繰り返すこと。上の内容とも被りますが、とにかく反復しましょう。ここで、完璧とはテキストを見ないで解答・解説がスラスラ暗唱出来ることを指します。特段頭を捻ることもなく、スッと知識が出てくる。これこそが、本当に使える知識です。これほどの状態であれば、それを前提に知識を巡らすことも容易にできることでしょう。この境地に達するには、「完璧になった!」と思ってからも、そこからさらに再現訓練を続けることが必要です。「反復!反復!!反復!!!」こなせばこなすほど、知識はあなたの体に馴染んできます。「血肉化・常識化」が行われます。「これだけやればいいかな」のさらに一歩先を目指して、徹底的に繰り返しましょう。